歌い続けるということ

歌い始めて、かれこれ30年も経つ。

意識して歌い始めてからでそれだから、

物心つく前も含めればもっとってことになる。

ずいぶん長い時間が経ったもんだな。

 

歌を教える立場に初めてなってからは、

かれこれ10年ほど。

たくさんの希望の卵たちの中から、いつの日か

いい歌い手が育ってくれたら、うれしい。

 

歌うことは簡単だけど、難しい。

難しいけど、簡単。

同じ人でもそれは時によって、心身の状態によって

つねに変わりゆくもの。

歌に関われば関わるほど改めてそう感じる。

 

こんなにも長く歌い続けているけど、

正直、何で歌だったのか、ほんとの答えは

今も見つかってない。一生分からないままなのかも。

別にそれでもいいんだと思う。

 

今分かってることは、

とりあえず歌ってきてよかったなってことと、

それでこれからも何だかんだずっと歌うんだろうねってことかな。


この頃そう思う瞬間が、少し多くなった気がする。

これって、けっこうシアワセなんじゃないか。


死ぬほど歌いたかった頃も、死ぬほど歌が辛かった頃も、

ぜんぶが今の私と歌。


続けるって、きっとそういうこと。